2009年11月30日月曜日

シマバエ科の未記載種


シマバエ科の未記載種(Steganopsis sp.1

  • '09.11.26に家のキクの花にきていたところを撮影
  • 体長3mm程度、翅をややヘの字に折りたたんでおり、胸部に白い縦筋が目立つ。
  • 翅から見るとハエの類と思われるが、図鑑をみてもさっぱり見当がつかなかった。
  • そこで、一応、現物を採集しておいたうえで、かの有名な双翅目の掲示板の『一寸のハエにも五分の大和魂・改』で思い切って教示を御願いしてみました(初心者には、とても敷居が高いのです)。
  • さっそく、アノニモミイアさんから教示をいただいて、表記の記載になった次第です。
  • アノニモミイアとは”名前の無いハエ”との意味だそうで、なかなか洒落ていますね。
  • さて、シマバエ科の未記載種と分かって調べてみると、ウェブ上にも色々ありましたが、いつも参考にさせていただいている『成城の動植物』(『我が家の庭の生き物たち』)のアーチャーンさんが、すでに先に調べていて、ブログにも載せていました。
  • そういえば、アーチャーンという言葉も、タイ語では”先生”とか”教授”という意味だそうですが(その意味で使っていらっしゃるかは分かりませんが)、失礼ながら、調べ方が、曖昧にせずにとても深くつっこんでいると、いつも感心しています。
参考
  一寸のハエにも五分の大和魂・改(過去ログNo.1937~1941など) 
     〃     シマバエ科の未記載種(Steganopsis sp.2)


2009年11月29日日曜日

ツマジロカメムシ 褄白亀虫

Menida violacea Motschulsky, 1861

Pentatomidae カメムシ科
Pentatominae カメムシ亜科
○2009.11.28 雪入ふれあいの里公園
  • 初見ですので、ややボケていますが、アップしておきます。
  • 日本原色カメムシ図鑑(全農教)P232では、以下のように特徴をまとめていますが、ピッタリでした。
    • 光沢のある紫黒色
    • 前胸背の後半に黄白色の幅の広い横帯
    • 小盾板の先端が広く白色でよく目立つ
  • 和名漢字は、日本昆虫図鑑(北隆館 昭和7年)の記載を参考にしています。



2009年11月27日金曜日

キアシフンバエ


キアシフンバエ(黄脚糞蝿)♀ フンバエ科ヒメフンバエ属

  • 庭のヤツデの花に来ていました。

  • 成虫は小昆虫を捕食するそうですので、ヤツデの花に集まる昆虫を狙っているのでしょうか。

  • 額のオレンジ、小豆色の複眼が目立つほか、翅もやや黄褐色で、お腹が膨らんでいました。

  • 近似種のヒメフンバエは翅のr-m横脈の部分が暗斑になっており、一方、キアシフンバエでは、暗斑がなく、脚が橙黄色を呈するとのことです(下記大図鑑)。

  • 確認のために捕まえてみました(こんな小さなものを標本にしているのは凄い作業ですね)。翅の暗斑はありませんでした。なお、体長は10mmでした。

参考
  新訂原色昆虫大図鑑 北隆館P370
  ある虫屋の毎日(キアシフンバエ)
  平群庵昆虫写真館(ヒメフンバエとキアシフンバエ)
  虫を愛ずる記録(ヒメフンバエ)

2009年11月26日木曜日

マガイヒラタアブ?


マガイヒラタアブ?(まがい扁虻) ハナアブ科ヒラタアブ亜科
  • 大輪の菊に来ていました。
  • よく似たアブが色々。またまた、?
  • まず、顔の短い黒色中条がないので、ナミホシ、フタホシは消せると思います。
  • 次に、ケヒラタアブは複眼が有毛だそうで、さらに、雌は顕微鏡レベルだそうですので、確認できませんが、顔の黒色紋からマガイヒラタアブではないかと考えました。
  • 双翅目は難しくて、やや悩みですが、素人なりに、楽しんでしまおうと考えています。間違え、勘違いがあると思いますが、ご容赦ください。
  • 和名漢字は不明。まがい=紛い?
ハナアブの世界の市毛さんから、”「マガイヒラタアブ」は近似種と混同されていたため,紛い 物という意味を持たせて命名されています”との教示を頂きましたので追記しておきます。(21.12.08)

参考
  札幌の昆虫 木野田君公著 P194



2009年11月18日水曜日

ヒロズキンバエ?

ヒロズキンバエ?(ひろず金蝿) クロバエ科
  • 単純に、キンバエと思って写真を撮ったがさあ難しい。
  • 緑金色で綺麗な蝿は、キンバエのほか、ヒロズキンバエ、ヒツジキンバエ、ミドリキンバエなど色々。
  • 同定も困難なようですが、参考にさせていただいた福光村昆虫記などによると、胸部は三つに分かれていて、それぞれ前盾板、後盾板、小盾板で、そこに剛毛が生えているがその生え方のうち、中央2列を正中剛毛というらしい。この後盾板の正中剛毛が3対あるので、ヒロズキンバエかヒツジキンバエらしい。
  • 一般的には、ヒロズキンバエが多いらしいので、ヒロズキンバエ?としておきます。
  • なお、この幼虫を使った医療法(マゴット治療)があるらしい。
  • アブなどもそうですが、やはり、採取して、ジックリ見ないといけないのかも・・・・
  • いずれにしても、菊は盛りを過ぎてきましたが、ヤツデが花を咲かせてきたので、ハエ、アブの類はそこでさらに観察を続けてみよう。


参考
  またまたですが、福光村昆虫記(アブ、ハエ) アブ、ハエの項の最後に色々、見分け方の参考となる資料があります。



追記 古田さんのハエ類同定資料も拝見しましたが、難しいですね。
追記2 
 こだわっている漢字表記ですが、「ひろず」というのは見当が付かなかったのですが、蛾の類にヒロズコガ、亀虫の類にヒロズカメムシ、ヒロズヨコバイなどがいるが、漢字表記はそれぞれ広頭らしいので、このハエも広頭金蝿かもしれない。とはいえ、そんなに広い頭とは思えない?



2009年11月10日火曜日

ヨコジマオオハリバエ(横縞大針蝿)

ヨコジマオオハリバエ(横縞大針蝿) ヤドリバエ科セスジハリバエ亜科
  • 里山を歩いていたら、笹の葉の上に大きなハエがいました。
  • 調べると、ヨコジマオオハリバエと思われますが、発生時期が10月まで?
  • 成城の動植物さんのページに口のアップがありましたが、確かに面白い口です。
  • 卵胎生で、メスは卵をおなかの中で孵して幼虫を産み、その幼虫が、寄生する蛾や蝶の幼虫がくるまで、じっと待っているというのは面白いですね。 
22.9.18にスレていない個体を撮影

参考


2009年11月9日月曜日

ハナグモ(花蜘蛛)

Ebrechtella tricuspidata

カニグモ科 Thomisidae
○2009.11.09 庭で

  • 写真は、上が♂、下が♀。
  • 菊の花にアブやハエが集まっており、どこからかハナグモも狩りに集まってきています。
  • ♀の腹部の斑紋は変異が多いそうですが、本件は、標準的なタイプに近いようです。

23.4.30 ♂の画像を追加(緑がとても綺麗)




    2009年11月8日日曜日

    コアオカスミカメ 小青霞亀

    Lygocoris (Apolygus) lucorum (Meyer-Dur, 1843)

    Miridae カスミカメムシ科
    Mirinae カスミカメムシ亜科
    ○2009.11.08 庭で
    • 庭の菊の花に来ていた5mm程度の小さな亀虫。
    • この亀虫には、近似種がいくつかいて、口吻の形状などによって区別するようですが、後足腿に斑紋があることで区別できるとする方もいたので、コアオカスミカメとします。
    • なお、複眼に特徴があるようなのですが、残念ながら撮れていません。また、挑戦したいと思います。

    【参考】

    2009年11月5日木曜日

    オオハナアブ(大花虻)

    オオハナアブ♀(大花虻) ハナアブ科ハナアブ亜科
    • 秋の庭では、キク(菊)の花にハナアブたちが集まっています。
    • デジカメで拡大すると色々な発見があります。オオハナアブの複眼の模様は、「迷路のような」と形容している方もいらっしゃいますが。不思議ですね。
    • 例によって、複眼が離れているので♀

    参考
      虫ナビ オオハナアブの項

    ツヤヒラタアブ(艶扁虻)の類


      
     ツヤヒラタアブ(艶扁虻)の類♂ ハナアブ科ヒラタアブ亜科

    ツヤヒラタアブ(艶扁虻)の類♀ ハナアブ科ヒラタアブ亜科
    • 家の庭のキク(菊)の花に止まっていた。
    • 胸部は艶々としており、名前の由来と思われる。漢字表記は、私の推測です。
    • ツヤヒラタアブの類には、ツヤヒラタアブのほか、キバネツヤヒラタアブ、ホソツヤヒラタアブ、ホシツヤヒラタアブ、カクホシツヤヒラタアブ、ナガツヤヒラタアブなどがあるそうなので、ツヤヒラタアブの類と整理しておく。

    参考

    2009年11月4日水曜日

    アシブトハナアブ

    アシブトハナアブ(足太花虻)
    Helophilus virgatus
    ハナアブ科ハナアブ亜科

    ○2009.11.04 家の庭で

    • キク(菊)とまっていました。
    • 胸部の黄色筋と後脚が太いことが特徴


      ヒメカゲロウ(姫蜉蝣)の類

      ヒメカゲロウの類(姫蜉蝣)ヒメカゲロウ科・・アミメカゲロウ目


      • 家の窓ガラスにとまっていました。
      • 前は、カゲロウ目にもヒメカゲロウ科があったが、現在はヒメシロカゲロウ科に改名されているそうです。 
      • 昔の図鑑ではカゲロウ目のものを蜉蝣とし、アミメカゲロウ目については、蜻蛉としていたようです。
      • チャバネ?ヒロバ?やや乱暴に、小さかったのでヒメカゲロウの類としておきます。
      • ご指摘などを、是非お願いします。 (分からないとモヤモヤしますよね。)



      参考
        「原色日本昆虫図鑑」(下)江崎、竹内著 保育社S30年