2009年12月10日木曜日

ハマダラミバエの類

ハマダラミバエ(翅斑実蝿)の類 ミバエ科

  • 12/9に、家のヤツデに来ていました。複眼の緑金色がとても綺麗なハエでした。

  • さて、このハエの正体ですが、翅のSc脈は先端近くでほぼ直角に前方に屈曲し、屈曲点より先は弱くなって、翅に斑紋があることからミバエ科と思われます。

  • この先は、翅の斑紋、胸部側板などに黄色の筋があることなどを参考にし、「一寸のハエにも五分の大和魂・改」で教示を御願いしたところ、茨城の市毛さんから、「翅の模様はハマダラミバエ亜科のVidalia sataeにかなり近い」との教示を頂き、さらに、「Vidalia sataeはVidalia accolaのシノニム(別名)とされているようです」との教示を頂きました。

  • 候補は教示いただきましたが、種名の確定には、更に専門的に詳細な情報を提供する必要があると思われます。しかし、和名も付いておらず、とても把握できるものとも思えません。

  • このため、当面、ハマダラミバエの類としておくこととしました。
参考
  新訂原色昆虫図鑑Ⅲ(北隆館・平成20年)のハエ目検索表
  一寸のハエにも五分の大和魂・改 No.6053~6057  
  赤坂御用地と常盤松御用邸のミバエ科昆虫(末吉・国立科博報(39))

4 件のコメント:

  1. おお、これはきれいなハエですねぇ。
    時々珍しいハエを目にしますが、彼らは1カ所にじっとしていないで、すぐどこかへ飛んでいってしまいますね。
    ハエは名前のわからないのがものすごく多いですね。
    研究者がいないのでしょうか?
    yamasanaeさんは採取しているんですか。
    私は主義としてそれはしていません。

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  2. ryoiさんこんにちわ
     このハエはryoiさんのブログ(珍しいアブ)を見て、次の日に、ヤツデを見回っていたときに見つけたものです。
     さて、昆虫の採取ですが、ryoiさんをはじめ、採取せずに凄い写真を撮っている方々も多いのですが、私も、研究者でもない身ですので、基本的には、採取せず生態写真を撮っています(なかなかうまくいきませんが)。
     どうしても調べたいときには、観察のために採取して、後で放すようにしています。
     このハエのように小さくて(6mm程度)微妙なもの(翅の脈の様子など)は、採取して冷凍庫で一寸冷やすと、動きが鈍くなりますので、その上で、写真をとらせてもらっています。
     ところで、このハエについては、双翅目の掲示板でお伺いをたてたので、さらに情報が必要な場合に備えて、現物を残しました。(乾燥剤をいれたポリボックスに保存)

     ポリシーというほどのものは無いのですが、昆虫と触れ合うには、時には採取することも必要ではないかと考えています。

    ps 保存していたら、複眼の緑色の輝きが消えて、さびしい思いもしています。

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  3. はじめまして。
    私も画像と似た個体を撮影しました。撮影日は11月29日頃です。
    こちらの画像のものとは複眼の色やお尻の色なんかが少し違って見えますが、翅の模様や前胸部の網模様はほぼ同じです。
    私もネットでいろいろ調べましたが完全に一致する画像が見つからず、「ハマダラミバエの一種」として整理しましたが、個人的には前胸部の模様が特徴的なので「スパイダーマンミバエ」と勝手に呼んでます(笑)。
    今の時期は大きな虫がなかなかいないので、ついつい小さなハエを撮ってしまいますが、毎週正体がわからない未同定蠅が増えていきます・・・orz

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  4. フッカーSさん今晩は
     ブログを拝見させていただきましたが、良く似ていますね。
     双翅目は、なかなか見た目では同定が難しく、♂の生殖器、翅脈や剛毛、場合によって肢のトゲなどという場合もあるようで、皆、手古摺ずっているようです。このために、物凄いマクロ写真を撮っている方もいらっしゃいますが、これもなかなか難しいです・・・
     ご存知のことと思いますが、双翅目の掲示板の「一寸のハエにも五分の大和魂・改」は、双翅目について色々教えていただけます。過去ログを見ても、ついていけないことも多いのですが、なかなか面白いです。
     ところで、フッカーSさんは、11月末からブログを始められた(?)ようですが、記事の量も内容も充実しているのには感心しました。
     お互いに楽しみましょう。

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